起業日記 2022年7月13日  私が会社を作った理由

上司や社長に媚びたくなかった

私が今所属している会社はいわゆる社長のワンマン体制の会社だ。だから出世するためには社長に近い存在でいる必要がある。しかしながら決済者に近いということはある日突然嫌われてしまう危険性も含んでいる。今は良好な関係を築けているがこれがいつまで続くかもわからない。年齢も50歳になってくると転職もそう簡単ではない。40歳の時に転職活動を行ったがとても苦戦したのであの頃の苦労はもう繰り返したくない。

同じ間違いを繰り返してはいけない

揺るぎない決済者がいてその者の意にそぐわない場合は首を切られる可能性があるのがサラリーマンだ。いい時もあるだろうがそのいい時に甘んじてのらりくらりと生きていてはいざというときに真っ青になってしまうし、上司や社長から少し嫌なことを頼まれた時もなんの後ろ盾もなければ自然とイエスマンになっていってしまうだろう。そんな生き方はいやだ。厨二病と呼ばれようとそんなことでストレスを溜める人生はごめんだ。

なぜ媚びないと生きてゆけないかというとそれは従順にその会社の従業員になる以外の道が自分に残されていないからだろう。

若い頃は経営者はもっと自分たちのことを考えてくれていると信じていた

若い頃は自分の所属している会社の社長は自分たちの人生や将来を考えてくれていると信じていた。しかし長年サラリーマン業をやってゆくうちに違和感を感じるようになった。そもそも経営者っていう存在は自分の自己実現のためにリスクを負って起業しているのに我々のことなど考えているはずがないのだった。国も一緒。生まれてから死ぬまでに一人当たり平均4000万円納税するとのこと。税金を自由に使って生きている政治家や官僚たちからしてみれば私たちはただの納税装置であり、生かさず殺さずもっとも効率的に納税を続けてくれればいいのだ。なんならタバコやお酒を大量に消費して、払わなくてもいい税金を重ねて払ってくれれば御の字だ。経営者だって一緒だ。自分の夢を叶えるため、自分の血族に資産を残すために従業員は生かさず殺さず働き続けてくれればいいのだ。長年頑張ってきた社員の溜まりに溜まった不満を解消するぐらいなら餌に喰らい付く新しい誰かにとって代わってもらったほうが都合がいいのだ。経営者も国も私たちの思いなんか聞いてくれる気もなければ不満を解消などしてくれないのだ。

月収5万円増やすのが簡単だった

30代の私はいわゆる「肉屋を応援する豚」状態だった。勤めている会社の利益になるために身を粉にして働いた。そのために敵も多く作ったし部下にも恨まれただろう。で、就職時に設定された給料から月5万円給料を上げるのに3年以上かかったしプライベートも全てかなぐり捨てて業務に当たっていた。その時はその時で幸せだったし充実感も感じていた。

40代になり副業を始めてみた。本業はそこそこに自分から仕事を増やしにゆくことはせずに副業に努めてみた。知人の社長から仕事を貰って副業に当たってみたところ、月五万円なんて一瞬で稼げた。そこで私の頭はバグってしまい「???」ってなった。今までの人生はいったい何だったんだろうと。他人から認められて月収を上げることがあんなにも難しかったのに副業を始めると5万円とか簡単に手に入るんだって感動した。そこ後もアフィリエイトサイトなどを作って良い時では月に7万円ほど稼ぐことができ価値観が一変した。そこから副業では年間100万〜200万円稼ぐことができ生活も豊かになっていった。

そこで気づいたこと。サラリーマンは年収を上げない理由をつけるために人事考課の度にその人の弱点を洗い出し課題としてそれを克服させようとする。単なる時間稼ぎだ。しかし商売は自分の得意なことをちょこっとやるだけで簡単に現金が手に入る。人の評価なんてどうでもいいから金を払えよって話だ。

だからサラリーマンは組織論だとかクソどうでもいい議論を展開したりする奴らが多い。その会社が良くなったところでお前に返ってくるマージンなんてほとんどないんだぞと言いたい。君たちは「定額制働かされ放題」頑張れば頑張るほど負けなのだ。

子供に就職先を残してあげたい

若い頃は世の中が間違っていると思っていて権力者が嫌いだった。選挙などでも大企業への減税は行うが低所得者が重税になっていてけしからん。とか政治家が言っていたりする。最近まで私はその通りだと思っていたし金持ちや権力者は嫌な奴が多くて自分たちで都合の良いルールを作ってズルをしていると思っていた。多分今でもその印象は変わらないと思う。金持ちなんか大嫌いだ。ただちょっとだけ考え方が変わってきた。従業員が搾取される存在でそれが変わらないのであれば世の中のルールを変えるのではなく、自分が有利な側にまわるのはどうだろう?という考えだ。金持ちや権力者が優遇されるなら、自分がまず金持ちや権力者側に回るのが正解なんじゃないのかと。こんな簡単な事に私は50歳になるまで気づけなかった。自分は自分の趣味で弱者側の立場に立って世の中を渡ってゆくのもいいのだが、子供ができたりしてしまうと事情は変わってくる。

子供をどんなにいい学校に通わせても良い友達を作っても、何なら東大に受かっても、就職した時にお世話になる直属の上司がどんな人格なのかでその人の人生はだいぶ決まってしまうのではないかと思う。結局のところ自分の上司が自分さえ良ければ良いと思っている狡猾なクソ野郎だった場合、その部下になった社員は間違いなく潰される。そんな上司ガチャに息子の人生を晒すわけにはいかない。じゃあどうすればいい?と考えた時に一つの答えが出た。

会社も上司も用意してあげればいいんだ

子供を守るために必要なことは考えれば簡単だった。まずは子供のために会社を作って残すこと。ゆくゆくは社長になる椅子を用意してあげればいい。それならどんな学校に行こうが何なら学校なんていかなくても関係ない。ただ、いきなり社長を継ぐっていうのも心配なので今のうちから信用のできる部下を育てて私が引退した後は彼らに息子の上司になってもらう。そうすることで信頼できる人間に仕事を教えてもらうことができるので安心だ。彼らは彼らで自分の息子をこの会社に入れるなりして良いように使って貰えば良い。

とにかく、権力者に搾取されるだけの人生は危険すぎる。彼らがそのつもりなら私たちだって強かに準備を行い自分の人生のための行動を起こすべきだ。

私は今でも勤め人をしている。自分の会社が余程軌道に乗らない限りサラリーマンは続けるだろう。それが一番安定する。息子が成人するまでの間にじっくりとこの会社を育て息子にこの資産を残してあげたい。